しばらくして運ばれてきたラーメンの写真を1枚撮りスマホを置いて、手を合わせる。
SNSにお昼を上げるのは、いつも夜にしている。
場所を特定されて、押しつめたことがあったから。


うん……人気者になったんだなぁって。
自分たちがしてきたことは間違いじゃなかったのかって思ったら嬉しくなる。


「いただきまーす」


食べるのは早い方だと思っている。
いや、もしかしたらいつもご飯を食べている深優が少し遅いだけで普通なのかもしれないけど。
いや、深優は遅すぎると思うよ?


「ふわぁ……」

ふと、あくびが出てしまう。
あっと思った時には、瀬那に間抜け面を見られてしまっていた。


「何、寝不足?」
「んー、いや、昨日は11時には寝たよ?」
「ふーん、朝もそんな早くねーだろ」
「瀬那よりは早いよ、寝坊してないし」
「作曲終わんなかったんだって」
「知ってるって」


終始ボソボソと静かに話す瀬那。
クールというか無感情というか。


これで1番人気なんだから、私はみんなを疑う。
…所詮顔か。