「まあまあ、いつも通り」
「ふーん」
「お前こそ、今回の歌ハモりだいぶ高音だろ、大丈夫なわけ?」
「今日は調子いい方だよ。今週結構真面目に声出ししてたし」
「いつも真面目にしろっての」
「どうしてもダンスの方が楽しいからなぁ」


上手くはない、安定はしてない、声が細すぎて聞き取れない。
できる限りハモり以外はしたくない……けど、求められてるならなんだってする。
全力で目立ちます。


「私はダンスできたらそれでいいんだもん。もちろん、歌うのも好きだけどね?」
「まぁ、瑠南はだいぶダンスに特化してるか」
「うん、そりゃね」


今はしてないけど小さい頃から習っていた、バレエとダンス教室の積み重ねがあるわけだし、他にもなんやらかんやら運動系統の習い事はお母さんがさせてくれてたから、動くことに関しては結構好き。


その代わり、3歳あたりで習い始めたピアノは1年でやめてしまった。
細かいことはあんまり得意じゃない。