「たまには我慢したら?瑠南さんもお仕事関係のことが多いみたいだし」
『……まぁ、輝星の家に1人で飛び込んだわけじゃないからいいけど』


琉星くん、あんま信用できないよね、と呟く璃叶。
弟心には兄貴の瑠南さんを見る目は獣に見えるらしい。
俺的にもわからなくはない、けど。
でもあの人は、略奪派だから。
瑠南さんが瀬那くんと付き合ってないと意味ないんだよね。ほんと、性格悪い。


《いや〜、隣の部屋に輝星いるんだけどさ。
璃叶くんと電話してるのかな?マイクには入ってないけどボソボソ聞こえるよね》
《聞こえる、あの、あれね?囁き悩殺ボイスが》
《ごめんね?璃叶が寂しがり屋だからかまってもらってないと生きていけないから》
《常に誰かといたい衝動にかられてるよね、璃叶くん》
《だね〜。毎日一緒寝てくれてあったかいよ》


……あれ、いつのまにか俺らの話なってる。
て言うかこれあれだな。この時間差で聞く必要ないな。リアルタイムだけでいいか。


右耳の音を切って流れるコメ欄だけを見つめる。