瀬那はカチカチと数回クリックを済ませて、私の元から離れた。


……心臓に悪い。
本当に、私のことほんとになんだと思ってんだろう。


ちょっともやっとしつつも、作業を続ける。
集中して4時間。
ようやく切りがついて、うぅんっと背伸び。
夜中。1時半。


……寝よ。瀬那も寝てるし。
え、瀬那寝てるじゃん。
さぁて、私はどこで寝るべきか。


パソコンをシャットダウンして、メガネを外す。
机にメガネを置いて、寝ている瀬那に布団をかけ直した。


「……ん、あ、おわった……?」
「あ、ごめん、起こしちゃった?」
「いや、大丈夫……ごめん、退けるわ」
「え、いいよ。全然床で寝るし」
「瑠南すぐ風邪引くからやめとこ。ほら」


瀬那はそそくさとベッドから退いて私をベッドに座らせる。


そーゆーとこ、本当にずるい。
いやまぁ確かに、あんまり女の子を床で寝かせる人も少ないんだろうけど……。
いいのに。