もし、後者を指してるのなら、私は洋季さんと将来、結婚する可能性がある。


でも、私には彼氏がいる。


それを、藤堂さんと洋季さんに言えたら、どれだけ楽だったことか。


私は、翔さんとずっと一緒にいたい。


離れたくない。


お見合い相手の洋季さんには申しわけないけど、私が希望する結婚相手は、翔さんしかしない。


だから……。


そう思ったと同時に、洋季さんが再び私のところにやってきた。


「お待たせ。


父さんに報告したら、もう帰ってもいいって。


一緒に帰ろう」


「あっ……は、はい」


慌てて立ちあがり、洋季さんと一緒に、お見合い会場をあとにする。


洋季さんは満足そうな表情を浮かべていたが、私は少し複雑な表情を浮かべた。


洋季さんに、彼氏がいると言いづらかったから……。