☆☆☆

結局、その後あたしたちはパフェを食べに行くことはなかった。


衝撃的なシーンを見てしまってなんだかそんな気分ではなくなってしまったのだ。


「どうしてキスなんてしたんだろうな」


家まで送ってくれると言うのでその言葉に甘え、家の近くの公園まで来たとき、柊真はそう言った。


「え……?」


そんなの相手のことが好きだったからに決まっている。


なにをわかり切った事を言っているんだろうと、首を傾げた。


「あの転校生って不思議だよなぁ」


そう言い、両手を頭の後ろで組んで空を見上げる。


「そう? 別に、あたしたちと変わらないと思うけど?」


ちょっとした強がりでそう言った。