女王様の言うとおり

「どうして3人はいつも保健室へ来るの?」


保険の先生からそう聞かれたのは昼休憩の時だった。


休憩時間も放課後も教室へ戻ることなく、ここでご飯を食べたりしていたからだろう。


「戻りたくないんです」


あたしはお弁当に視線を落として言った。


「どうして? 3人とも仲良しなら、友達がいないわけじゃないんでしょう?」


そう言われてあたしは柊真を見た。


柊真も何と説明をしたらいいのかわからずに困っている様子だ。


保健室登校は友人がいない子がするもの。


そんな固定観念があるのは仕方のないことだった。


同じクラスの生徒が3人でここへ来るなら、普通に教室へ行けばいいだけのこと。


そう思われても仕方なかった。


「みんな、なにかおかしいんです」


クリームパンを食べていたヒナが口を開いた。


「おかしい?」


「そうです。あの、転校生が来てから……」


ヒナはそう言うと唇をかみしめた。


遊星が大西さんの仲間になってしまったことが悔しいのだろう。