でも……だからって、留守宅にこんな風に堂々とのさばっているなんて、相当の仲なのかな、と考えていると、伊月が「おまえ、結構おてんばなんだってな」と笑う。
〝おてんば〟という言葉のチョイスが、まるでおばあちゃんみたいだった。
『つぐみは昔からおてんばなんだから』なんて、よくおばあちゃんに言われたっけ。
「おてんば?」と聞き返しながら、伊月の向かいに腰を下ろした。
とりあえず、危険人物ではなさそうだと判断する。
「ふじえがよくそう言ってるから。〝つぐみは小さい頃からおてんばで、中学までは男よりも手が出るのが早かった〟って」
ああ、やっぱり〝おてんば〟はおばあちゃんが言ってたのか、と納得すると同時に苦笑いをこぼした。
「今はそんなことないけどね」
「でも、ふじえから聞いた話だと相当だったんだろ? 友達の上履き隠した男子の胸ぐら掴んで怒鳴ったり、反撃してきたそいつと取っ組み合いの喧嘩になったり」
呆れたような顔で言われ、ムッとして口を尖らせる。
私にだって言い分はある。
「あれは、あっちが悪かったんだから仕方ないでしょ。だいたい、人の物隠すなんてそんな陰険なこと、男がするべきじゃないし。誰かが困ってるのを見て喜ぶなんて許せないでしょ」
「まぁ、そこは否定しないけど」とため息をついた伊月が私を見る。



