それを最後に、半分以上残したノートーーもとい日記は、終わっていた。
 自分でも言っている。自分でも言っているんじゃないか。
 閉じこもって縮こまって、俺が何かしてくれるのを待っているのか。終わってしまうのを待っているのか。

 冗談じゃない。
 そう思うと同時。

「何、だよ…これ……」

 何なんだよこれ。
 最後の最後に恋をしてみようなんて、嘘っぱちじゃないか。

「前からずっと……ずっと、あいつのことが好きだったんじゃないか…」

 ずっと好きで、それを日記に認めるくらいに好きで、いざそれを目の前にしたら死にたくなるくらいに好きで。
 最後が近付いて来てやっと、なりたい自分になれた筈なのに。

 あの時、琢磨にも伝わった鼓動の五月蠅さが、偽物ではないくらいに好きで。

 琢磨は目元を拭った。

「……なぁ、汐里。俺、明日ちょっと余計なことするぞ。出てきて欲しいから、今は出て来るな」

 返事のない心に、語り掛ける。