「はぁ……消しますね。おやすみなさい」 手元のリモコンを操作すると、ぱっと部屋の中が黒に染まる。 「おやすみ」 暗がりから聞こえてきた声。 姿は見えなかったけど、そこに花平くんがいることに安心してる自分がいた。 さっきまで止んでいた雨がまた、窓の外でしとしと降り始めていた。 今夜は雨が強くなるって言ってたっけ。 「おやすみなさい」 雨の音に耳をかたむけていると少し、また少しと意識がとろんとしていく。私はそのまま眠りについた。