不器用オオカミとひみつの同居生活。



すると男の人の後ろから、今度は女の人が現れた。



「いきなりごめんなさい!私たち、ミスコン実行委員会です」

「はあ?ミスコン実行委員会ぃ?なんじゃそりゃ」


その人たちの話によると、今年のミスコンにすうちゃんがエントリーしていたらしい。



「すうエントリーしてないけど」

「もちろん。応募は自薦ではなく他薦ですから」


文化祭までに推薦されたらエントリーしたと見なされるらしく、さらには最終候補まで残っていたすうちゃんはそのことすら知らされてなかったのだ。


そしていま、8人のエントリー者がすでに会場に集まっていて、すうちゃん待ちなんだとか。



「え、やだ。すう棄権する。降りまーす」

さすがすうちゃん、これっぽっちも興味を示さず即答だった。



「カヤ行こっ。マッスルマッスルー」


すうちゃんの頭のなかはすでにマッスルカフェらしい。