不器用オオカミとひみつの同居生活。




入院している2日間、すうちゃんと周くんがお見舞いにきてくれた。


すうちゃんは病室に着いたときから泣いてて、たぶん個室じゃなかったら追い出されてたレベル。

でもすごく私を心配してくれていて、さすがに嘘をつくことはできなかった。


スマホを投げられたこと、空き部屋に閉じ込められたこと。


ただし、犯人はよく覚えてないって伝えた。


もちろんすうちゃんは納得してくれなかったけど、言えるわけがなかった。




周くんは私の大好きなお菓子を持ってきてくれた。


「ありがとう周くん。ちょうど甘いのが食べたかったの」

「病院食だけじゃ物足りないもんな。はやく元気になれよ!」


病院でも周くんの笑顔は健在で。

無理に気を遣われるよりずっと気が楽だった。



そして……
もう1人、献身的にお見舞いにきてくれた人がいる。