不器用オオカミとひみつの同居生活。



「失礼な。大丈夫ですけど」

「ちげーよバカ。怪我、痛くないかってこと」


そういえばおでこ切れてたんだっけ。

花平くんに指摘されるまでその存在を忘れていて、ふと額に触れてみる。


「いたっ」

「あんま触んな。ホッチキスとれるぞ」


「うん……え、ホッチキス?」


なんだかいま物騒な単語が聞こえたような。

聞き直すのも怖くて、包帯の巻かれている頭からさっと手を離した。


聞きたいことはいっぱいあったけど、花平くんは私が帰らないのを心配(?)して探しに来て(?)くれたらしい。


コンビニ、そして学校。


「あの部屋の前に血が落ちてた」


なるほど、だからあの場所だって分かったんだ。


まだ詳しいことはなにも聞いてないけど花平くん曰く、私は念のため2日ほど入院らしい。


今日はもう遅いから、また明日にでも説明されるだろうって。

今日はもう休めって。