「そっか。ありがとうサチちゃん。
お姉ちゃん、大事にするね」


「ほんと?だれにもあげたりしない?
そのツルさん、ひばいひんだよ」


「もちろんだよ。寝るときも、ご飯を食べるときも一緒。サチちゃんが命を吹き込んでくれたツルさんだもん。ずっと大切にする」


そして手のひらの上でトコトコと動かしてみる。


サチちゃんはニコッと笑って、また折り紙をはじめた。

次は銀色の折り紙だったから、たぶん金色ツルの仲間をつくっているんだろう。


ほほえましくその姿を眺めていたら、サチちゃんの左側に座っていたお母さんが思わずといったように笑みをこぼした。


「あなた、子供の扱いに慣れてるのね。妹か弟がいるの?」

「え?えっと……2つ下の弟がいます」