俺様天然男子

だけど、嵐生になら聞いてほしい。



男として、どう雛森に向き合えばいいのか。



それは泉に聞いてもわからないこと。



「ラーメン行った日、雛森に告られた」

「えっ⁉︎お前が好きなんじゃなくて、あっちが好きなわけ⁉︎」

「そう、らしいけど…。で、俺は好きとかよくわかんなくて、保留にしてもらってる」

「贅沢者めっ‼︎」



俺の気持ちも、嵐生はちゃんと聞いてくれた。



どうしたらいいかわからないってことも、雛森に対する気持ちも。



全部話した。



「とりあえず付き合えば?お前のことだから、進展しなそうだし」

「とりあえずで付き合うもんなの?」

「ごめん、俺が間違ってた…。理音だもんな、お前」

「うん?」

「デート、いいじゃん。夏といえば、夏祭りに花火大会‼︎海、プール、キャンプでしょーよ‼︎」

「それって、嵐生がやりたいことなんじゃ…」

「あっ、そうか…」



話は何も進まなかったけど、嵐生は俺の気持ちをわかってくれた。



それで?



結局デートはどうすればいいの…?