お互いに髪を乾かして、理音くんがビールを飲んで。



少し酔ってるのか、嬉しいのか。



笑ってる…。



「別れ話だと思って、マジで覚悟して来た…」

「どこで寝てたの?」

「タカんちとスバルんち。嵐生の家は紗雪が怖くて行けなかった」

「紗雪にも心配かけちゃったから…報告しておく」

「それ、明日にしよう」



手を引かれて、一緒に歯磨き。



そのままベッドルーム。



「明日の予定は?」

「ちょっとだけ店長に話しに行くだけ」

「わかった。なら、いいね」

「理音くんは?」

「朝からだよ」

「寝ないと…」

「寝れる?俺ね、やっとホッとしてんの。由乃が俺の腕の中に戻ってきて…もう、離したくなくて。もっと実感、ちょうだい?」

「あたしも…ほしい…」



溶け合うように、肌を重ねる。



涙が出て来て、それを理音くんが優しく舐めるから。



泣きたくないのに、涙が止まらない。