俺様天然男子

由乃にしてみれば、俺との生活よりも仕事が大事なのかも。



あんなに帰りが遅い仕事でも、楽しくてやめられないって言ってた。



それを俺も理解して、応援来て来たつもりだったよ。



文句言ったことないよね?



俺も不規則な仕事で、由乃に寂しい思いもさせてたかもしれない。



だから、お互い譲り合って、それでも一緒にいたかったんじゃないの?



歌い疲れて、スマホを手にした。



『別れたいの?』



そうメッセージを送る。



言っちゃいけないと、わかっていても…今の俺はムリだよ。



由乃を笑顔で送り出すことなんか、絶対にしたくない。



間違ってんの?



「野芝さん、今ヒマー?」

「ヒマっちゃーヒマ。飲んでた」

「どこで?行っていい?」

「おぅ、場所送る」



野芝さんが飲んでいるパブに向かい、浴びるように飲む。



由乃からの着信があって、酔ったまま電話に出た。



「なに…」

「飲んでる…の?」

「うん。だから、なに?」

「さっきの…本気?」

「だったら?」

「理音くんは…あたしと別れても平気なの…?」

「自分から離れる人に、そんなこと言う権利あんの?俺だって考えてることあるとか、我慢してるとか…そういうの、感じたことない?」

「そんなっ…あたしが全部悪いみたいに言わないでよっ‼︎」

「だから好きにしろって言っただろ…。俺はムリ。これ以上話すことある?」

「話し合いたいよっ…」

「もういいって。マジ…めんどくせぇ…。出てくなら別れる。はい、終わり」



イライラしすぎて、電話を切った。