俺様天然男子

そこまでして理音くんがほしいんだろうか…。



「この国、一夫一妻制だから。お疲れー」



ズバッと断ち切って、足早に歩き出す。



イライラしてるよね、これ…。



「リトル先輩、一晩でいいので相手してください」

「…………ウザっ。マジなんなの、今日。一晩500万で相手してあげる。じゃ、お疲れー」



もういい。



本当に…あたしもキレそう。



理音くんの声も、徐々に低くなってる。



「あっ、リトル先輩‼︎彼女と別れて付き合ってください」

「…………」



もう…いい加減にしてよ。



もう、本当に…。



「鬱陶しいから消えて。なんなの?理音くんが迷惑してんのわかんないの?」

「わぁ、彼女先輩こわーい」

「あんたらが怖いよ。ちょっと有名になったからって、理音くんの性格も知らないくせによく告れるね。バカなの?はっきり言うけど…理音くん、あたしにしか興味ないから。じゃ、お疲れー」



腕をグイグイ引っ張って、校門から出た。