俺様天然男子

撮影を終えたみんなは、今から理音くんちで練習するそうです。



先生達も、なんだか楽しそうにしてた。



よかった…。



これで、理音くんたちが何の罰も受けないのなら。



「由乃、夜に電話していい?」

「うん、待ってるね」



今までマイクを手に叫んでいた人とは別人のようにヘラっと笑う理音くんに、少しだけ不安が和らいだ。



やっぱり、理音くんだ。



あたしが好きな、柔らかい雰囲気の理音くん。



そして迎えた初ライブ当日。



変装したと豪語しているけど、周りにモロバレの泉ちゃんと合流して、初めてライブハウスに足を踏み入れた。



なんか、もっと悪い感じかと思ってたなぁ。



ここは『音楽好き』が集まる場所。



理音くんたちは、2番目で。



最後に歌うのがデビューが決まった人たち。



「hack?知ってる?」

「知らね」



みんな出て行く。



そっか。



ここは、『聴きたい音楽を聴く』人が集まっているんだ。



現実の厳しさを目の当たりにしてしまう。