俺様天然男子

よかった。



理音くんも部屋着だ。



「ドライヤーちょうだい?」

「はい」



バスルームで髪を乾かした理音くんが、フワフワの白猫みたいな頭をしてて。



可愛い…。



「モコモコ〜‼︎」

「わっ‼︎」



抱きしめられた。



あっ、シャンプーの匂い…。



「雛森は毎日こんな可愛い姿で寝てるの?」

「あっ、うん…?」

「泉もそういうモコモコ着てるけど…雛森が着ると可愛いね」

「いやいやいやいや、泉ちゃんを差し置いて可愛いとかありえないからね⁉︎」

「だって泉じゃん」



そっか、妹って、何しても可愛いとか言われないのか…。



理音くんは寝るときジャージらしくて。



黒の有名メーカーのセットアップ。



前に見たのもジャージだったっけ。



「あっ‼︎そういえば、紗雪と山口くんからプレゼントもらってたの‼︎」

「へぇ、何もらったの?」

「今日理音くんと開けてって言うから持ってきたよ」

「なんだろうね」



理音くんの腕から抜け出して、バッグから取り出したリボンの付いた箱。