俺様天然男子

なんか…雛森ってすごい…。



俺、名前呼べるかな…。



付き合う前から『雛森』だったし…。



「ゆ…の…」



シャワーを浴びに行った雛森のいなくなった部屋で、声に出した名前。



それだけで、カーッと顔が熱くなった。



が、頑張って呼ぶから。



誕生日までにはなんとか…。



まだ痛む頭をぶんぶんと振り、リビングに出た。



「おはよ、お兄ちゃん。雛森さん、激かわだった‼︎」

「会ったの?」

「うん‼︎お人形さんみたいだった。アイドルになれるよ、うん」



だから言ってるじゃん。



雛森は可愛いって。



アイドルなんてダメだけどね。



だって、雛森は俺のだから。



しばらくしてお風呂から出てきた雛森が、母さんのご飯を食べて、泉からメイク道具を借りて、俺の部屋でペタペタしてる。



「学校行くの…?」

「行くよ。理音くんは今日くらい、ゆっくり寝てなきゃダメだよ?まだ熱下がってないんだから」

「うん」



早く治して学校行かなきゃ。



雛森に会いたいからね。