俺様天然男子

それから、本気で打ち込んだ。



父さんがたまに帰って来て、俺がやってることを知った。



「進路希望、ミュージシャンって書いといたからね。進学しない」

「しないの?てっきり大学行くんだと思ってたよ」

「大学行くのが近道ならね。でも、それは近道じゃない気がするから。売れなかったら、バイトしながらちゃんとお家にお金入れるからね。迷惑かけるかも」

「いいよ、別に。俺は理音にこうなってほしいって思ったことないから。理音は理音で、やりたいことのために全力で打ち込みな」

「俺、父さん大好き」

「こんなでっかい息子から、そんな言葉が聞ける日がくるとは思わなかった。もし、ライブやるなら、修平のとこがいいよ。インディーズの聖地みたいなもんだから。まぁ、出られれば、の話ね」



頑張って、認められる人になりたい。



その日から、俺は勉強するのをやめた。



ひたすら音楽。



あっ、そう言えば部室にバンドのマンガがあったっけ。