俺様天然男子

コンビニでいろいろな物を買い込んで、初めて理音くんを部屋に入れると、『感無量』って言葉が何度も聞こえる。



「そ、そんなに見なくていいよ…」

「だって雛森の部屋…。雛森の匂いがするし…べ、ベッドに…寝ていい…ですか?」

「うん、絶対ヤダ。ろくなこと考えてないよね。理音くんは、あっちにお座りね?」

「枕だけでいいからっ‼︎部屋着でもいいし‼︎」

「理音くん、あんまり気持ち悪いと、追い出すよ?」

「気持ち…悪い…」



よし、黙った。



でも、可哀想なので、飾ってあった昔もらったぬいぐるみを貸してあげると、犬のようにぬいぐるみに飛びついて来た。



なんか、わかった気がする。



理音くんの扱い方。



狭い部屋で4人が床に座れることは困難で。



紗雪と山口くんがベッドに座り、尻尾振ってぬいぐりみと戯れてる理音くんの隣に座った。



「ねぇ、理音くん」

「ん?」

「お昼ご飯作ってくれる?あたしも手伝うから」

「いいよ?雛森母さんのも作る?」

「ありがたいね、それ。じゃあ、一緒に買い物行こうか、ふたりで」

「行く‼︎新婚みたいに」



部屋に入ってからお花畑の理音くんと、近所のスーパーに歩いて出かけた。