俺様天然男子

目の前のクリームがたっぷり入ったドーナツをかじる。



「で、なにが『テクニシャン』なわけ?」

「理音くんが…あたしをムラムラさせる…」

「あははっ‼︎処女のくせに‼︎」

「だってね⁉︎ずっと触られてるんだよ⁉︎」

「乳を?」

「乳って…違う。顔とか…首とか…?」

「それで由乃は『抱いて…』状態になるわけだ」



そ、そうじゃないけど…。



理音くんは顔とか手以外、触ってこようとしない。



きっと、するつもりもない。



「触られまくって、ヘロヘロにされてる…」

「ごめんね、由乃。あたし、おこちゃまだから、そんなの経験したことない」

「これって…超焦らされてるのかな…?」

「そうなんじゃない?実は計画的かもよ」

「あの理音くんがそんな腹黒いこと考えると思う?」

「いや、思わないな…」



素でやってるんだよ、アレ。



この前なんか首噛まれたし…。




ものすごく、満足そうな顔してたし…。



体がおかしくなりそうになる…。