俺様天然男子

これは雛森に癒されなきゃ、やってらんない。



「授業サボって…俺を浄化してください…」

「わ、わかった…」



雛森と授業をサボり、読研の部室のソファー。



横抱きにした雛森の肩に顔を埋めて、雛森の匂いを吸い込む。



「俺、この匂い大好き…」

「あ、あたしはすっごく…恥ずかしいんだけど…」

「四六時中一緒にいたいなぁ。抱っこしたまま移動して、お風呂もトイレも一緒。ギューってして寝る」

「うん、絶対イヤ」

「わかってるからやんないんだよ?」

「理音くんのことだから…抱っこして移動はあり得る…」

「うん、やっていい?」

「ダメだよね、普通に考えて。理音くんって、たまに本当に…ものすごーく、バカだよね」



まるで子どもに話しかけるようなトーンで、ニッコリ笑った雛森にめちゃくちゃ否定された。



俺ってバカだったのか。



親バカみたいに、雛森バカ?



でも、それでもいいじゃん。



好きすぎて、本当にずっと抱っこしてたいもん。