【理音】



激動の文化祭が終わった。



休みをもらっていたのは、合宿疲れを癒すためだったけど…。



ひとりで休んでたって、癒されないよね。



だから、バイトが定休日の雛森を家に呼んで、朝から過ごす。



ベッドに座って、背中を壁に預けて、足の間に収納した雛森を後ろから抱きしめる。



うんうん、これこれ。



髪に指を通して、頭を撫でて。



「雛森ぃ〜…」



たまに肩に顔を埋めて。



大好き。



もぉ、大好き…。




「理音くん…?そろそろ離れたり…」

「しないよぉ」

「そう、ですか…」



ずっとこうしてんの。



もう、雛森が来てから1時間。



そろそろ抱っこしよう。



「次、こっち」

「うぅぅぅぅぅ…」



膝の上に乗せて、撫で撫で…。



可愛い、雛森。



また顔が真っ赤だ。



「昨日の理音くんと別人…」

「同じだけど…?」

「理音くんは、マイクを装備するとクールになるもん…」



クール…。