俺様天然男子

このまま、時間が止まればいいのに…。



大きな理音くんが抱きしめると、あたしの頭の上に理音くんの顔がくる。



「ふぅ…」



頭の上にアゴを置いて溜息。



もうヤダ。



泣きそうなくらい離れたくない…。



「始業式の日、バイトないんだけど…」

「あたしも休み。お店、定休日だから」

「うち来て…?」

「ん、わかった」

「それまで我慢かぁ…。撫でたいから髪の毛おろしてね…?」

「撫で…られるの?」

「うん、撫でたい…」



抱きしめられていた理音くんの腕が離れてしまった。



名残惜しくて、咄嗟につかんでしまったお腹あたりの服。



「あぁぁぁぁぁぁぁ…、もうね、ごめんね?」

「なにがっ…」



チュッとオデコに柔らかい感触…。



前髪があるはずなのに、なんだか妙にリアル。



「帰るっ‼︎」

「あっ、はい…」

「俺が出たらすぐにカギかけるんだよ‼︎」

「うん…」

「じゃあ…おやすみ」

「お、おやすみ…」



玄関から出て行った理音くん。



放心状態のまま、カギをかけた。



で、デコ…チュー…。