俺様天然男子

またキョロキョロし始め、俺のギターを恐る恐る触る嵐生。



「ウタの温もり…」

「ごめん、それ俺の…」

「ちっ。恥かかせやがって」

「…………で、何するの?」

「第二候補はモックかなって」

「いいんじゃん?バーストより若者向けだし」

「曲、決めようか」



若者に人気のバンドにすることにした。



さすがに父さんの曲を歌うのは恥ずかしいもん。



曲を決めて、ネットで買ったスコアをダウンロードして、印刷して。



さぁ、はじめよう。



そう思った瞬間、重いドアから顔を出したイズミ。



「ママからの差し入れです」



そう言ってペットボトルを4本と、母さんが趣味で焼くパウンドケーキがトレイに乗ってやって来た。



もぉ‼︎



また気が散るじゃん‼︎



「イズミちゃん、可愛いねぇ…」

「そんなことないですよ?あっ、モックやるんですか?」

「うん」

「バンドマンって、カッコいいですよね‼︎あたし、楽器できないから…憧れちゃうなぁ」

「「頑張りますっ‼︎」」



どうやら、泉は年頃の少年のやる気に火をつけたようだった。