ピーンポーン


誰だろう。


夜ご飯の準備をしていた私は、手を拭きながらインターホンに出る。


「はい」



「あ、若葉(わかば)ですー!」



三条 若葉(さんじょう わかば)。



隣に住んでいて、洸夜の幼なじみなんだ。



「洸夜、三条さんきてるよ」


私はソファーに座って読書をしている洸夜に声をかける。


「やだ。彩愛でて」


やだって子供か。


あのー。


私、ご飯作ってるんですが。


今日、お父さんは仕事で帰ってくるのが遅くなって、お母さんは夜勤になるそう。