「私よりもっといい人、いるから。
その人と、幸せになってね」
その言葉が、釜井くんに聞こえたのかどうかは分からない。
でも、私の心は少し軽くなったような気がした。
「彩愛」
後ろから、声をかけられた。
「洸夜」
見てたのかな。
嬉しいような、悔しいような、複雑な顔をしていた。
「帰ろっか」
「うん」
麻弥ちゃんはきっと、協力したんじゃないのかな、釜井くんの。
それで‥‥‥呼び出したのかな?
麻弥ちゃんは、優しんだな。
のんきな私は、麻弥ちゃんの気持ちも知らずに、そう思うことしかできなかった——。
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