学年か。
自慢じゃないけど今まで学年1位をキープしている。
私も見に行ってみよ。
そう思い、歩いて行くと、すごい人だかりだった。
うーん‥‥‥見えない。
「彩愛?見えないの?」
洸夜だった。なんで学校では話しかけてくるんだろ。
「1位、お前」
「ふーん。ありがと。洸夜は?」
「2位。また負けた」
今まで洸夜は私の2番手。
洸夜は塾に行っていない。でもこの成績、すごいと思う。
私はやることがないから勉強してるだけなのに。
いったい、いつどこで勉強しているんだろう。
「じゃあね」
痛いぐらい突き刺さってくる女子達の視線を避けるように、私は逃げ出した。
はあ‥‥‥