駅前のカフェで待ち合わせた。 店内に入ると、葵ちゃんは椅子に座っていた。 「葵ちゃん」 声をかけると、気まずそうに、 「この間はごめんね」 と、頭を下げた葵ちゃん。 慌てて、頭を上げさせる。 コーヒーを頼んでから私は葵ちゃんに切り出す。 「私、葵ちゃんのこと、知りたい」 目が合う。 一瞬、視線を落とした葵ちゃんが再び私と目を合わせる。 その瞳は、不安げだった。 「……私、嘘ついていた」 ぽつり、と話し始める。