「冬真くんって優しいんだね」
「え?」
「いつもテレビとかで見てて、ずっと思ってたの。
俺様タイプだけど、きっと優しい人なんだろうなって。
そしたら、本当に優しい人だった」
「……優しくなんかない。
俺は欲しいものを力ずくで手に入れようとする、狼だよ」
そんなことない。
冬真くんがだんだん近付いてきた。
わたしは後ろに下がる。
だけど、壁に当たってしまった。
「俺は相手が景斗だろうが、何だろうが欲しいものは手に入れる。
覚えといて」
それだけ言うと、冬真くんは出ていってしまった。
一体、何だったの?
「おい、冬真!!顔赤すぎ!」
「うっせぇ」
「二葉っ!!」
景斗くんがものすごい勢いでキッチンに来た。
「冬真に何かされたのか!?」
「何もされてないよ。冬真くんにジュース取ってもらっただけ」
景斗くんはその場にしゃがんだ。
「……はぁ。そういう時は俺を呼べよ」
「うん?」
別に誰でもよくない?
「俺、戻ってるから」
「あー、うん」
わたしはコーヒーを淹れると、みんなのところに戻った。



