「景斗、そういうのはちゃんとした場で言うんだよ」

「…フライング」

「てか、分かってねぇじゃん!ばかかよ!」

「景斗らしいな」

景斗くんはまだ分かっていないらしく、きょとんとしていた。

「プロポーズの言葉みたいだったよ」

「はっ!?」

景斗くんは顔を赤く染め、手で覆い隠した。

「そんなつもりはねぇよ!」

「え、結婚しないのー?
じゃあ、俺が貰っちゃお!!」

「僕も求婚するよ」

「じゃあ僕もお婿さんに立候補する!」

「…んじゃ俺も」

「俺も二葉ちゃんの夫になりたい!」

「僕だって!!」

何この状況……。

わたしがお婿さんを選ばなきゃいけない感じ?

え、どうすればいいの?

「だめだ!!」

景斗くんに後ろから抱きしめられて、キスされた。

「二葉の夫は昔から俺しかいないって決まってるの!」

「自分で言って赤くなるのやめてよ。
こっちが恥ずかしいじゃんか」

真っ赤な景斗くんの頬をツンツンした。

「そうだぞ!意気地無し景斗!」

「遅いんだよ!早くプロポーズしろよ!」

「余計なお世話だわ!!」