貪欲に愛を欲す

鷹人に巻き付けた自身の腕を解き、
愁の方に顔を向ける。

愁は銀髪のイケメンだった…
鷹人の足下にも及んでいないけれど。

「…ふふっ、紅のガーベラ…なんてあだ名、
つけられてましたねぇ?」

私の男は鷹人なのに。
長年の癖が抜けない。
私を敵視するような人間を目の前にすると、
つい、“紅のガーベラ”を演じてしまう。

「何が目的?綺麗な顔して中身はえげつなそうだけど…
まさか、こんなのに惚れたわけじゃないよね。」

大嫌いな言葉を2度も言われた事の嫌悪感と、
何だか鷹人を馬鹿にしているような口振りに、
ニコリと口元が上がる。


「…取り敢えず、色々とどうでもいいけれど、
“綺麗”なんて、不愉快だから二度と使わないで?ふふっ、もっと悦ばせること言えないの?」

私の挑発とも取れる言葉に、
愁の眼光が更に厳しくなる。

愁が口を開こうとした時、

「愁…消されてぇのか?」
鷹人が今までとは段違いな冷たく低い声を出した


「…鷹人。惚れたの?」
愁の言葉に「あぁ」とだけ返し、
愁を見ていた私を強引に自分の胸に包み、
その腕に力を込めた。

「一生…俺の女だ。」