貪欲に愛を欲す

「俺の家だ」

…え?

助けてくれたと思ったのに、やっぱり違ったのか…そう思い、なんだか悲しくなる。

そりゃあそうだ。

レイに犯されずにすんだと思ったら
今度はこの男に抱かれるのか…


「違ぇ。麗の願いを叶えてやる。」

抱きしめる力が強くなり、私も顔を上げる。

「お前に惚れた。
俺が、死ぬほど愛してやる」

ニコリと笑う彼。そんな姿も様になって…

…愛して、やる?
「ほん、と、にぃ?」

涙が伝う。
「あぁ。」

ずっとずっと、愛して欲しかった。
ずっと嫌われていた私。

両親からは、蔑みの目すら向けられなかった。
付き合った男たちも、好きなんて言葉はくれなくて。ただ、友達に彼女として紹介され、自分のブランドに使われた。
仲良くなった友達も皆瞳に取られて…

…あ、そ、っか…

結局、瞳にとられるの、か。


「…結局、瞳にとられる」

「瞳ぃ?誰だ。
何が不安なのかは知らねぇが、俺がお前以外に
惚れる女なんていねぇよ。」


本当、だろうか。
結局、捨てられるかもしれない。

…でも、何より、

私も、目の前の彼が欲しい…

名前も知らないのに、変だろうか。
けれど、彼の匂いも声も、
昔からあるような安心するようなものなんだ。