貪欲に愛を欲す

切れ長の目は綺麗な二重で、
着ている服、髪、目、何もかもが黒い
漆黒を纏った彼。

…綺麗な、人。

彼は、自分の羽織っていたコートを脱ぎ、
私に掛けてくれた。

きっと、私が裸ということに気を使ってくれたんだと思う。

「…お前は、彼奴の女か?」
さっきとは打って変わって冷たい声に、
つい息を飲む。

フルフルと首を横に振る。
「金髪、の、男っの、彼女、だと…
ぉもわ、れてっ、拉致っされ、ました…」

震えまくりの声。


けど、言いたいことは言えた。
目の前の彼を見ると、
漆黒の目は鋭さを増していて。

綺麗な唇からは、舌打ちが零れていた。

「…それにしても、抵抗無しのように見えるんだが…慣れてんのか?商売は?」
鋭い目が私に向いていることが分かり、
身体がさらに震える。


「っ、若っ!すいやせんっ俺のせいです!」

さっき吹っ飛ばされた金髪の男が
身体を引きずりながら此方にやってきた。

若、と呼ばれる男が
目の鋭さはそのままで金髪の男を見る。


「嬢ちゃんはっ、俺の事守るためにっ!」

必死な顔で言う金髪。

漆黒の男が此方を見るのが分かる。


…違う。