エレベーター

一気に全身の力が抜けて行ってしまいそうだった。


机に手を付き、その場にうずくまりそうになるのをかんとか踏ん張る。


『教室のどこら辺にいるの?』


声が変わった。


一穂の声だ。


「教卓の前だよ」


『教卓の前……?』


一穂が困惑している。


でも、それはあたしも同じだった。


3人がふざけてあたしを脅かそうとしているのだと思いたかった。