エレベーター

その考えを、強く頭をふってかき消した。


そんなわけがない。


ここはどこからどう見ても、普段の学校なのだ。


充弘はきっとすぐに来てくれる……!


『美知佳、お前今どこにいる?』


「教室だよ」


『嘘だろ? 俺たちは今教室にいるんだ』


充弘の言葉にあたしは周囲を見回した。


相変わらず誰の姿も見えなかった。