早く家に帰りたいと思いながらも、忘れ物を指摘された当日に宿題のプリントを置いて帰るわけにはいかなかった。 今度はどんな大目玉を食らうかわからない。 「仕方ない。取って来るか」 あたしは自分に言い聞かせるように少し大きな声で言い、きびすを返して校舎へと向かったのだった。