「だから朝からエレベーターのことを聞いてきたんだね」


一穂の言葉にあたしは頷いた。


「本当に壊れてるのかどうか、確認してみないか?」


幸生が閃いたように言う。


しかし、あたしの話を聞いたときからそのつもりだったのだろう。


さっきからソワソワと体を左右に揺らしている。


「そうだな。壊れてたら一穂が夢を見てたってことだ」


充弘の言葉にあたしはプッと頬を膨らませたのだった。