エレベーター

☆☆☆

それから一穂と一緒にお弁当を食べて午後の授業を受けたのだが……放課後は嫌でもやってくる。


時計を見るたびにその時間が近づいてきていて、あたしの心はだんだん重たくなっていく。


今日もまた、きっと咲子さんが現れる。


あたしをエレベーター内に引きずり込む。


でも、今回はそれで終わるかどうかわからなかった。


なにせエレベーターから出てきてあたしを攻撃しているのだ。


今度こそ、助からないかもしれない。


そう考えると全身から冷や汗が流れた。


嫌な予感で鼓動が早くなり、強いストレスのせいで口の中がカラカラに乾燥していく。


できればこのまま時間が止まって欲しい。


永遠に放課後なんて来ないでほしい。


そう願って見ても、あたしの頓狂な願いを聞き入れてくれる人はいない。


ソレ、は突然訪れた。


みんなと一緒に帰りのホームルームをしていたはずなのに、あたしはまた教室に1人ぼっちになっていたのだ。