今日はあたしのことを心配した3人が、わざわざ家まで迎えにきてくれたのだ。


そこで、『夢だったらいいのに』と、口走った答えだった。


「俺たちもビデオ通話で全部見てるんだから」


幸生が真剣な表情で言った。


「ビデオ通話でも、影が見えてるの?」


その質問に、3人が同時に頷いた。


「あのエレベーターには絶対になにかがいる。人間じゃないなにかが」


幸生の言葉にあたしは自分の体を抱きしめた。