と、突然、姫莉ちゃんは俺のことを押し返した。


荒い息、赤く熱った頬と、涙の浮かんだ熱っぽい視線。
気づいたら姫莉ちゃんの服はめくれていて、無意識に色々してしまっていたらしい。


「き、今日はそーゆーの、できない日だから……。
場所も、場所…だし」


姫莉ちゃんは視線を逸らして、つーっと涙を流した。
……こーゆーことしようとして泣かれたのが初めてでどうしてあげればいいかわかんない。
とにかく俺は姫莉ちゃんを引き起こしてギュッと抱きしめる。


「ごめんね、急にこんなことしちゃ怖かったよね?
泣かないで、ごめんね」
「…っ、ち、違くて……その、毎日いろんな子とシてたのに、今はシてないからゆみくんがそーゆーこと、したいのは、わかるし……私もできればしてあげたいんだけど…。
女の子、来てまして…」


ズズッと鼻をすする姫莉ちゃん。
どうやら怖かったから泣いてるっていうのではないみたい。


「そ、そんなことで謝らないで、大丈夫だから〜…。
姫莉ちゃんができるときにヤればいいからさ、そんな気にしないで?」
「うん……」


しゅんと俺の服で涙を拭く姫莉ちゃん。
俺の胸の中に収まってしまうっていうのもまた、俺を煽ってくる。……ダメ。


「姫莉ちゃん、いつも何時に寝てる?」
「3時」