「リレーの選手、誰かしてくれませんかー」



今はLHR、体育祭の種目決め決め中。
前に立って頑張って進行してる子。
男だから興味なーい。
リレーだけ誰1人も出なくてお悩み中。


「はーい!
姫莉ちゃんがいいと思いまーすっ!
姫莉ちゃん、足速いし」


ちなみに、芦名ちゃん、なんかキャラ的にそーゆーのに巻き込まれやすいみたい。
いじめられやすいっていうか…うーん。


こーゆーのは流石に可哀想だなって思っちゃう。


普段から掃除押し付けられてたり、ノート配らせられてたり。
明らかに芦名ちゃんのお仕事じゃないことまでやらされてるのね。


今回だってさ、ほら。
ね。ほら。
明らかにあの子、足速くないのね?
実際…は、どうかわかんないけど。
…これで速かったら詐欺だよね、完璧すぎだよね。ずるいね。


「芦名さん、いい?」
「あ…はい、大丈夫です」


でも芦名ちゃん、優しいからやってくれちゃうんだよね、いい子だよね。
…協力、してあげようかな。