バイト終わりのはずなのに、ツインテールの跡の残っていない、縦巻きの後だけ残る髪。
部活終わりなのか、この辺でよく歩いてるのを見るサッカー部のジャージ。
10分くらいで、レジを通ると、姫莉ちゃんは俺をチラッと見た。
何も言わなかったけど。
それから15分。姫莉ちゃんのお家であろうマンションに着いた。
1階の、1番角の部屋。
荷物を持っていた弟くんは、荷物を置くとそそくさと出て行った。
静かな家に、俺と、姫莉ちゃんだけ。
「あがっていいよ」
姫莉ちゃんはそういうと、忙しそうに四方八方駆けずり回った後、俺を部屋に通してくれた。
「そこ、座って?お茶でいい?お茶しかないんだけど…」
姫莉ちゃんは有無を言わせず、座布団の上に俺を座らせると、綺麗な色の緑茶を持ってきた。
向いに座る。
…途端の、無言。
何を言えばいいのか、わかんないんだろうか。
「……貢がせてるって、なーに?」
姫莉ちゃんは、下を向いたまま早口に答えた。
「…私、ゆみくんが思ってるような、天然な、純粋な、地味で可愛い、そんな子じゃないよ」
部活終わりなのか、この辺でよく歩いてるのを見るサッカー部のジャージ。
10分くらいで、レジを通ると、姫莉ちゃんは俺をチラッと見た。
何も言わなかったけど。
それから15分。姫莉ちゃんのお家であろうマンションに着いた。
1階の、1番角の部屋。
荷物を持っていた弟くんは、荷物を置くとそそくさと出て行った。
静かな家に、俺と、姫莉ちゃんだけ。
「あがっていいよ」
姫莉ちゃんはそういうと、忙しそうに四方八方駆けずり回った後、俺を部屋に通してくれた。
「そこ、座って?お茶でいい?お茶しかないんだけど…」
姫莉ちゃんは有無を言わせず、座布団の上に俺を座らせると、綺麗な色の緑茶を持ってきた。
向いに座る。
…途端の、無言。
何を言えばいいのか、わかんないんだろうか。
「……貢がせてるって、なーに?」
姫莉ちゃんは、下を向いたまま早口に答えた。
「…私、ゆみくんが思ってるような、天然な、純粋な、地味で可愛い、そんな子じゃないよ」

