バレたくない。
その一心だった。
でも彼女は、そんな俺の努力など、気がつかないように過ごす。
俺に笑顔を見せてくる。
俺、ヤバイかもしれない。
澤原が可愛すぎる。
「柚琉、話があるんだ」
ウミが改まって声をかけてくる。
なんだろう?
俺はウミの後ろをついていく。
「なんだ、ウミ?」
ウミは難しい顔をした後、言った。
「好きなやつ、いるか?」
澤原の顔が、思い浮かぶ。
そのとたん、顔が急に熱を持つ。
「‥‥舞子が」
舞子?
「柚琉に話があるんだそうだ」
そう言って、去っていく。
「え!?何、ウミ!?」
入れ替わるようにしてやってきたのは舞子だった。
「柚琉さ、好きな人っている?」
「…へ?」


