でも、私がわかんなくても、片割れの来乃笑が知ってるのなら、わかったら教えてくれる。 そう思ったら気持ちが晴れ晴れして来た。 「いそご、・・・かのちゃん」 そう呼ばれただけで嬉しくなる。 小さい時のように呼んでくれた。 私はとびっきりの笑顔で頷いた。 そんな私たちを、後ろから見ている人がいたなんて、気づきもしなかった——。