〈話があるから帰らずに待っておいてほしい〉 話ってなんだろう。 そう思いながら舞子を待つ。 「ごめん、遅くなった」 そう言いながら舞子がやって来た。 「いや、全然」 「あ、いたいた。ウミ、部活いこーぜ」 暁が声をかけてくる。 「わりい。今日はサボり」 ウチのサッカー部は、強いわりにゆるく、休むやつもちらほらいる。 「行こ、舞子」 「うん」 心なしか舞子の元気がない。 「話って?」 俺が単独直入に聞く。 すると舞子は、 「あそこの公園行こ」 と言った。