茂みの中は足元がぬかるんでいた。 そこにうつ伏せになり、あたしは泥で顔も服もぐちゃぐちゃになる。 口の中にも泥が入りそうで、必死に横を向いた。 蒸し暑さでムっとする泥と草の臭いが鼻に入ってくる。 「うっ」 背中に、どしんと男の人がまたがった。 顔を横にしてるところに胸を上から圧迫されて、息が苦しい。 体の線を服の上から叩くようになぞっている。 たぶん、あたしが武器を持っていないか、調べているんだ。